n音の和音はいくつある?


n音の和音はいくつある?という問題は、

Cycle of 5thの円を描いて均一に音が分布するように同一円状に図を描いたときに、

点をつないで書いた図形(多角形)に相当します。

 

以下の条件を付けて、何通りの図形を描けるか書いてみました。

  1. オクターブが同じ音は同一とみなす。(ピッチクラスセットの考え方)
  2. 転回して同じ和音は同一とみなす。(コードネーム同一の考え方)
  3. 右対称と左対称は同一とみなす。(これは新しい考え方)
  4. 回転・対称となる形が同じ図形は同一とみなし、1通りと計算します。

何和音あるか調べた結果


音符の数(12平均律の場合) 和音の数(12平均律の場合)
 0和音  1通り
 1和音  1通り
 2和音  6通り
 3和音 12通り
 4和音 29通り
 5和音 38通り
 6和音 50通り
 7和音 38通り
 8和音 29通り
 9和音 12通り
10和音  6通り
11和音  1通り
12和音  1通り

表のような結果となりました。

6和音の時、最大値50通りとなりました。

 

実際の和音数を計算する場合には、

転回系・右対称・左対称・オクターブ上の同一音数の数・12音に対して当てはまる(12平均律の場合)

を考慮して拡大解釈して、実際の和音に直していけば完成です。

 

図形が同じでも、ギターとピアノなどや押さえ方などで違う和音になるのはこのためです。

オクターブ上の同一音をいくつ鳴らすか?

指の数や絃の数で実際に鳴らせる音数が決まってきます。

 

ギターの場合は、絃の数の関係上、同時に6音以上鳴らすことはできません。

ピアノの場合は、指の数の関係上、10音以上鳴らすことは、なかなか難しいでしょう。


和音の数は有限だが、、、


和音の数は有限ではありますが、楽曲に於いての和音の解釈は無数にあります。

なぜなら、一番低い音(Root)が変化すると、上物の音符の価値(音価)が変わるからです。

 

分数コード(on chord)に代表されるように、例えばC(ド(1st)・ミ(3rd)・ソ(5th))を鳴らしたとしましょう。

確かに、Rootがドなら音価は変化 C(ド(1st)・ミ(3rd)・ソ(5th))しませんが、

Rootがレなら音価はC(ド(7th) ミ(9th) ソ(11th))となり、かっこよい響きとなることでしょう。

 

という訳で、音楽は料理に似ています。

同じ素材でも、味付けを変更させることによって、

違った料理に見せることができます。

 

用途に応じて、味付けを変更してみましょう。

 

という訳なので、和音の数は有限ですが、解釈の仕方はほとんど無限にあるといっても過言ではありません。

 

これは、作曲も十人十色でほとんど同じものはできないのと同じです。

ほとんど無限であることの証明は、音楽の歴史が物語っています。

 

12音しかないのに、ほとんど同じものが現れないことに、私は驚きを感じます。

これを生演奏で行えば、曲の解釈や強弱や楽器特性も考慮すれば、無限x無限であるといえます。

 

音楽って本当に面白いですね。

作曲では自分で曲を作ることができ、編曲では他人の曲を自分好みに作り替えることができます。

この楽しみを尊重して、12音自由律が良いように思います。

 

何をしても自由ですが条件があります。

※ただし、人を不快にさせるような悪い方には使わないでください。

※ただし、著作権には十分注意して活用してください。

 

この条件さえ守れば、ほとんど自由であるといっても過言ではないでしょう。

こんなに面白いものを発明してくれた、先人たちに深く感謝いたします。


音楽が無限であることの証明


以上の結果から、縦に音符を盛る方法は、n和音の結果を全部足した値、少なくとも224通り以上あるといえます。

 

1小節が、8分音符で作られていると仮定すると、224の8乗通り以上存在することになります。

計算しやすいように、100と見積もっても100の8乗=1.0 x 10の16乗となります。

ループ音源を4小節で作ろうと思った時には、少なくとも1.0x10の64乗となります。

 

さらに、音色、シリアル(多重)、パラレル(多重)、楽器特性、強弱、ステレオ、リズム、メロディ、ハーモニーなど、

いろいろなパラメータ数値があると思うので、掛け算したら4小節のループ音源だけでも、ものすごい数となることでしょう。

 

人間が全部を極められないのは、多分探索範囲がものすごく広いおかげだといえます。

よって、人間は条件を付けて選択的練習を積んで、上手になる方法が一番賢いのではないかと思います。

 

人とキャラがかぶるのではないかと思ったそこのあなた。

ご安心ください、たとえ多少真似したとしても、創意工夫すればかぶらないことでしょう。

 

わたしも計算してびっくりしました。

何と結果が無限大∞とは。

 

これは、将棋よりも広い探索範囲なので、音楽も全部を極めるのは難しいといえるでしょう。

好きなことを好きなだけ時間が許す限り行うのが良いでしょう。

 

いやーーー、すごい発明品を見たにゃーーー。

ご先祖様はものすごいにゃーーー。

ではでは。